保険外交員が身内や友人から契約を取るようになると長続きはしません

保険に限らず営業の仕事をしていて、ノルマを課せられて困っていませんか?

目標をどうしても達成しなければならないプレッシャーに押し潰されそうになりますよね。

そんな時、手っ取り早く契約を結んでくれそうなのは身内や友人です。

しかし、ちょっと待って下さいね。
それって危険な方法かも知れません。

かなり以前の話しになりますが、私も保険の外交員の仕事をした事があります。

きっかけは知り合いに誘われたからです。

子育てが少し落ち着いた頃だったのと、気楽にできる仕事だからとの誘い文句に惹かれ、あまり深く考えずに入社しました。

しかし今のようにネットで簡単に見積もりや契約ができる時代ではなく、ターゲットとなるお客さんを自分で開拓していかねばなりませんでした。

その方法は、住宅街を一戸一戸訪問したり、企業に許可を得て休憩時間などに会社訪問し片っ端から声掛けをしたりするものでした。

退職した先輩の顧客を引き継ぐ事もありましたが、先輩の『人となり』に惚れ込んで契約していた顧客は、昨日今日入った新参者のおぼつかない話しなど、聞き入れてもらえない事がほとんどでした。

ハッキリ言って嫌な顔をされるのは日常茶飯事でした。

そもそも、生命保険なんて自分でもまともに加入してなかったし、商品の仕組みもよくわからず、何の魅力も感じていませんでしたので、それを人に勧めるなんて無謀であり無意味であり無駄でした。

それでも、誘ってくれた知り合いも同じような状況でマッタリ続けていたので流れで自分もそうしていました。

仕事をしていく上で、保険という商品をより深く勉強し、理解し、素晴らしいと自信を持ってお客さんに勧めることができたら良かったと思いますが、残念な事にその当時の私には、保険の良さが全くわかりませんでした。

ぶっちゃけ「旦那さんが亡くなれば5,000万円の保険金が入ってきます」程度の事しか言えなかったように思います。実際は生活設計に基づいた資料を作りそれに沿って説明をしていましたが、説得力は無かったと思います。

会社はある程度までは保証給がありますが、それ以上は完全ノルマ制でした。
営業所内でもトップの方々は月にウン百万円というお給料をもらっていました。

羨ましいとは思うものの、私には絶対に無理という変な自信がありました。

前を向いて頑張るというより、自分が好きではない物を人に売るなんていう仕事は向いていないと痛烈に感じていましたので、売り上げはその思いに比例していました。

そんな気持ちとは裏腹に、会社もそういつまででも野放しにはしてはくれません。

毎月、売り上げを伸ばすよう所長から口酸っぱく言われるようになりました。

そんな折、1か月の売り上げ目標を達成できた者だけが旅行に連れて行ってもらえるという本社からのキャンペーンが始まる事になりました。

その旅行にはとても興味があったし、憧れでした。
なので、何とか目標を達成し、所長にも褒められたら一石二鳥だと思いました。

そこで私が取った方法は、身内を保険の加入者にするという事でした。

身内なので大した説明もせず簡単に契約をする事ができました。
そして一般のお客さんとの契約も重なり、見事その月は目標を達成する事ができました。

所長も大喜びでした。

憧れの旅行を満喫し、幸せな気分に浸れました。

しかし、そんな一発屋みたいな状況が続くわけがありません。

以降は再び契約の取れない日々が続きました。

しかも、加入した身内の保険の支払いも毎月嵩んできます。
低賃金で身の丈に合わない生命保険。
虚しさは増す一方でした。

結局、精神的にも立場的にも限界がやってきて退職するに至りました。

そして加入した保険も全て解約しました。

営業は、その営業マンが売ろうとする物を心から愛し、その物の良さを人望とセットでお客様にお伝えし、心から納得して喜んで貰えて初めて成立するお仕事だと思います。

上面だけではすぐに見抜かれてしまうし、その時だけのサービスで契約してもらえたとしても後が続きません。

今の時代はそんな手間や経費を削減する為に、ネットで簡単に見積もりや契約をする事ができます。合理的でいいですよね。

しかし、まだまだ人と人の繋がりが無ければ成り立たないお仕事もたくさんあります。

物を売る仕事でノルマがある時、切羽詰って身内や友人に頼み込んで契約してもらう事は、逃げです。

一度逃げを経験してしまうと、次からも逃げの道を探してしまいます。それを繰り返していると、身内や友人からも愛想を尽かされるでしょう。

逆に自分なりに頑張っていて、その姿を見た身内や友人から「あなたから買いたい!」と言わせるようになりたいものです。

もし営業で行き詰まっているなら、原点に帰って売るものをこよなく愛して好きになってみて下さい。そしてその気持ちをお客さんにお伝えしてみて下さい。

身内や友人は最後の最後にしておきましょう。

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