ほうれん草を下ゆでする時、1束まとめて鍋に入れてませんか?
温度の下がった鍋の湯が再沸騰するまでゆでていると、せっかくのほうれん草がクタクタになってしまいますよね。
ほうれん草がクタクタにならない正しいゆで方と、私の大のお気に入り味の素パークレシピ大百科から美味しくて簡単なほうれん草のおかずをご紹介します。
ほうれん草を下ゆでする理由
ほうれん草は栄養価が高いのですがアクの多いお野菜です。
そのアクの中には体に良くないとされる2つの物質が含まれています。
シュウ酸
ほうれん草に含まれるえぐみのもととなる成分でカルシウムや鉄分の吸収を妨げます。
体内のカルシウムと結合して腎臓や尿路に結石を作る事があります。
硝酸態窒素(しょうさんたいちっそ)
硝酸態窒素は、人体へ取り込まれると亜硝酸へと還元されます。この亜硝酸は、血液中のヘモグロビンと結合し、酸素の運搬量を下げ、呼吸障害を起こす可能性があるとされています。
これらの物質をゆでることによって減らす事ができるのです。
近頃では生食用のほうれん草も出回っていますが、一般的なほうれん草は下ゆでをすることが望ましいです。
下ゆでするとクタクタになってしまう
ほうれん草を1束まるごと沸騰した鍋に入れると、再沸騰するまでかなり時間がかかってしまいますよね。
葉の部分は火の通りが早いので、トロトロになってしまいます。
お料理に使うにも歯触りも悪く、見た目もイマイチということになりかねません。
ほうれん草はゆで時間が命です!
正しいほうれん草のゆで方
洗う
まずほうれん草をよく洗います。
根元の部分は土が入り込んでいる場合がありますので、広げるようにしてよく洗い流します。
ボールに水を張って振り洗いをしても良いです。
土が残っていると口にしたときにジャリジャリするので一株ずつ丁寧に洗いましょう。
鍋に湯を沸かす
少し大きめの鍋にたっぷり湯を沸かします。
塩は入れません。緑を鮮やかにするために塩ゆでするのが一般的ですが、ほうれん草のシュウ酸を抜く為には塩は入れない方がよいのです。
茹でるほうれん草は一株ずつ
鍋の火加減は強くしておいて下さい。
茹でる時は一株ずつです。決して一束全部入れてはいけません。
まとめて入れて再沸騰するのを待っていると、とても時間がかかります。
クタクタにとろけたほうれん草は分量も少なくなって、料理に使っても映えません。
まず茎の部分を入れ10秒間ゆでます。
次に葉も全部浸るようにして更に10秒間ゆでます。
ほうれん草は70度以下のお湯で茹でると苦みが出ます。常に沸騰状態を保ちましょう。
計20秒茹でたら水を入れたボールに浸します。
この作業を何度か繰り返します。
最後は水をしぼって出来上がりです。
この方法ならシャキッ!として見た目も歯触りもバツグンですよ。
時短オススメほうれん草料理
味の素パークレシピ大百科より
「ほうれん草のだし煮」のご紹介です。
材料(2人分)
ほうれん草1束(200g)
A:水 400ml
A:ほんだし 小さじ4
作り方
(1)ほうれん草はひと口大に切る
(2)鍋にA、(1)のほうれん草を入れて火にかけ、ほうれん草に火が通るまで煮る
こちらが公式の作り方なのですが、ほうれん草を上記の方法で下ゆでしてから作ってみました。
正しい下ゆでの仕方で仕上げたほうれん草はかなりシャキっとしています。なので手順(2)で沸騰したAに入れ1分から1分30秒ほど煮ましたがとても美味しく出来上がりました。
まとめ
- ほうれん草をゆでる理由は有害物質を取り除く為
- 一束を一気にゆでると時間がかかり仕上がりが悪くなる
- ほうれん草は湯を沸騰させたままの状態で一株ずつ茹でる
- ゆで時間は茎10秒・葉10秒
- 塩はアク抜きに影響があるので入れない
- ゆであげたら水にさらす
- 水分をしぼって出来上がり
この方法はお料理に使うための下茹でですので、お浸しなどそのまま召し上がる時はもう少し柔らかめにゆでても良いかと思います。
何秒ゆでるかはお好みで試してみてくださいね!
ぜひお試し下さい。