海外赴任した息子一家に会うために、たった一人でアメリカに行きました。
チケットも自分で手配し、無事に飛行機にも乗れました。
意気揚々と降り立って、いきなり試練が現れました。
入国審査です。
レストランでの会話や、スーパーでのお買い物など、どうでもいい日常会話は練習したくせに、肝心の入国審査はノーマークでした。
というのも、以前グアムやハワイに行った時には、入国審査で困ったことが無かったからです。
ところがこれがまた、あれこれ聞かれる羽目になり、冷や汗をかきました。
なんといっても、私は英語ができないからです。
一体、何を聞かれて、どのように脱出できたのかをご覧ください。
入国審査で聞かれた事
NEXT!という掛け声とともに自分の番がやってきました。
May I see your passport, please? / パスポートを見せていただけますか。
多分そう言われたのだと思います。
seeとパスポートが聞き取れたので、笑顔で渡しました。
審査官は写真と私を見比べています。
What’s the purpose of your visit? / 渡航目的は何ですか。
What’sと言われたので「何しにきた?」と判断し
Sightseeing(観光です)と答えました。
ここら辺は聞かれる予想範囲内です。
How long will you be staying? / 滞在期間はどれくらいですか。
How longが聞き取れました。
えっと・・・何日だっけ、16日間だけど言えない・・・
「two weeks」と答えました。正確に言うと最後のsは発音できてませんでした。
ここらへんで終わると思ってました。
もういいよね?出れるよね?って心の中でつぶやいていました。
Where will you be staying? / 滞在先はどちらですか。
はぁ?
ナンデスカ?
首をかしげる私。
審査官がゆっくり
「Where」と数回言ってくれました。
そこでようやく「どこに」って事か、と気づいて、あらかじめ機内で書いた税関に出す書類を見せました。
息子の自宅の住所が書いてあります。
もういいよね?もういいよね?
これは誰の家?
「Who・・・」と言われたので、きっとこの住所に住んでいるのは誰なんだ?と聞かれたと思い、息子・・・って息子って息子って
「サン!」
と答えたら
「ヤッ」と返事が返ってきました。
息子は何してるの?学生?
これはなんて言われたかわかりませんが、多分そう聞かれたと思います。
「student?」が聞き取れたからです。
息子は学生じゃない。働いてるの。そう答えたい。どう答えればいい?
その時ふと、アプリで勉強した単語で会社員は「office worker」と言ったっけ!
「office worker」とネイティヴっぽい発音で答える事ができました。
もう単語しか言ってない・・・。帰して・・って思いました。
そしたらおまけにあなたは何をしている人なのか?と聞かれました。
もうやだ。専業主婦。
「ハタライテルノ?」
「NO」
これで通じました。
所持金はありますか?
have と ドル が聞き取れました。
ドル持ってますか?と。
空港で600$両替して持ってきました。
ロッピャクドルってどういうんだっけ!
いきなりの質問で頭が真っ白になりました。
百ってミリオンだっけ。
ミリオンっていう?
シックスミリオンダラーって言う?
いや、違う。ミリオンはもっと大きい単位だよね。
どういうの?どういうの?
「シックス・・・・」「シックスー・・・」
と口ごもる私に、審査官はメモを1枚ちぎりこう書いてペンと共にヌッと差し出しました。
筆談!
そこに600と書いて渡しました。
「OK」
ふぅ。
Press four fingers on your right hand, please. / 右手の親指を(スクリーンの上に)置いてください。
指紋検査です。
右手の親指を出したのに、なぜかrightって左だっけ?と完全に頭の中がぶっ壊れてしまっていました。
左手の親指に変えようとしたら
「No!right hand」と言われてしまいました。
合ってたんじゃん・・。
もうションボリです。
そしてようやく解放されました。
ツアー客とかではなく、一人でアメリカに渡り、どんな目的で来たんだ?と真剣に聞かれて当たり前ですよね。
しかし、審査官もゆっくりとわかりやすく聞いてくれますし、答える事は全部単語でいいんです。
下手にしゃべれる感を出すと、突っ込んで聞かれてわけがわからなくなりますからね。
事前に聞かれるであろう質問と答えを予習しておけば、大丈夫です。
絶対にパスできるから安心してください。
こんな私でも入国できたのですから。
次回はここんとこバッチリ押さえて、リベンジしたいと思います。