架空請求の連絡が来たら、絶対にこちらから電話してはいけません。
近年ますます手口が巧妙になってきた架空請求ですが、頭ではわかっていても実際にメールやハガキが届くと、その文章のもっともらしさについ「連絡して本当か確かめてみようかな」と思ってしまいます。
今回はこのハガキを持ってあえて警察に相談に行ってみました。
架空請求のハガキ
実際に届いたハガキ
こちらは実際に届いたものです。
郵便はがきですが、宛先の面には差出人の名は無く、通信面(写真の面)には個人情報保護シール(目隠しシール)が一面に貼ってありました。
身に覚えのない内容
「総合消費料金未納分」という身に覚えの無い請求です。
このハガキによると、訴訟損害賠償最終告知となっていますが、そもそも一度も請求が来ていないのにいきなり最終なんてひどい話しですよね。
そして損害賠償を請求されるような事もしていません。
受取人に連絡を迫る
「あなた以外の人には個人情報だから情報は見せれません。だからあなた本人が連絡してね。」と、誰かに相談してもムダだという一文も入っています。
本当に債務があって困っている場合は自分の選んだ債務整理の会社に相談する権利もあるので、1人で抱え込ませるような指示はしません。
難しそうな言葉でもっともらしくしている
冒頭から「訴訟番号:都-・・・」などともっともらしくしてあり民事訴訟や指定裁判所などと不安感を煽る言葉が並んでいます。
不動産差し押さえられたら困るな~などついうっかり乗せられそうになりますよね。
会社が本当か調べてみた
このハガキの差出人について調べてみました。
HS債権回収株式会社
この名前に酷似している本物の債権回収の会社に「エイチ・エス債権回収株式会社」があります。
エイチ・エス側としては似て非なるHSの詐欺に対して注意喚起も行っています。
HSは普通の人が普通に読めば「えいちえす」と発音しますよね。
違うと言えば違うのですが紛らわしい名前です。
郵便番号と住所が間違っている
また住所も「エイチ・エス債権回収株式会社」ととても似せてあります。
本物のエイチ・エスの住所は
〒105-0003 東京都港区西新橋3-2-1 Daiwa西新橋9階
に対してHSは
〒103-0013 東京都港区西新橋1-2-3
となっています。
ここで注目してほしいのが郵便番号です。
ほぼ同じ住所なのに郵便番号が大きく違いますよね。
HSの郵便番号は東京都中央区の郵便番号です。
そしてなにより西新橋1-2-3という住所は存在しません。
つまりこの住所は偽物です。
ホームページは無い
HS債権回収株式会社を検索するとトップに「エイチ・エス債権回収株式会社」が出てきますがこちらは本物の債権回収の会社です。
HS債権回収株式会社のホームページはありません。
ハガキにも電話番号のみでFAXもHPも記載がありません。
また連絡先の電話番号も時々変わっています。
架空請求の連絡がきたらどうするべきか
まずは本物か偽物か見極める
まったく身に覚えがないのなら疑ってかかって良いのですが、中には借金があるとか、支払いを滞らせているなど債務を抱えている方もおられます。
そんな時でもその通知が本物かどうかは必ず調べるべきです。
自分でわからなかったら警察に相談しましょう。
その請求書が本物か偽物(詐欺)かを見極めてくれます。
絶対に電話しない
架空請求の相手に対して1度でも連絡をしてしまうと、言葉巧みに振り込みを請求され、1度お金を振りこんでしまうと2度3度と脅し取られます。
とにかくこちらから連絡をしない事です。
無視してかまいません。
お金の動く時期に詐欺集団も動く
年末年始・ゴールデンウイーク・お盆・ボーナス時期など世間のお金が良く動く時期に詐欺も多発しやすいです。
懐に余裕があって、なんとかなるというタイミングをうまく突いてきます。
まとめ
- 身に覚えの無い請求はまず「架空請求」と疑ってかかる
- 請求を出した会社が本物か詐欺か見極める
- 自分からは絶対に電話をしない
- 無視する
- 警察に相談する
大切な財産を詐欺によって失わないように、冷静に判断して下さいね。